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③カカオの品質の統一評価って?

こんにちは。代表のさつたにかなこです。

①チョコレート品質のスタンダードを提供する機能として
②チョコレート品質のスタンダードを提供する機能として
の続きです。
続きのわりに、③でタイトルを変えてしまいましたが、、、(笑)カカオについての話です。

コーヒーの世界では、カップ・オブ・エクセレンス(COE)というコーヒーの評価機関があり、品質の高いコーヒーにはかなり高値もつくことから品質の高いものを作れば高く買ってもらえる、というふうな制度があるが、カカオの世界にはそれがないのではないか?という話が出てきました。
カカオとチョコレートの品評会で国際的なものは2つあります。
カカオのほうは、cocoa of excellence で2年に1度開催されているカカオの大会International cocoa award (ICA)です。世界の各セクションからベスト50が選ばれその中からさらに15~20のベストカカオが選ばれます。
もう一つは、私も審査に参加しているInternational Chocolate Awards (ICA)です。両方略称がICAでややこしいですが、こちらは世界各地(現在では11の地方大会と世界大会2か所のカカオ生産国大会)にてチョコレートをカテゴリー別に審査するものです。この機関もどこかのチョコレートメーカーに関与するような場所からの資金援助などを受けず独立した審査機関として機能しています。

ただたとえばカカオアワードのほうは、そもそもエントリーすることができる農家さんでなければ、受賞することもないですし、ICAのほうもエントリーしなければもちろん受賞しません。まずは生産者がその存在を知って、参加方法や資金など準備してルールにのっとって参加できることで初めてスタートラインにたてるものになります。
ただその労力をもってしても、日本ではこの賞を受賞したことですぐに売り上げに即決しているかといえば、そこまでは正直なところ言っていないように思います。
ところが、カカオ生産国ではこの賞はすごく機能しているように思います。
カカオアワードのほうは、賞を受賞したことが誇りとなり、農業組合に誇らしくその賞状が飾られています。カカオの取引も賞を受賞したチョコレートとなると世界中のカカオバイヤーの目にとまりやすくなります。
チョコレートアワードのほうも例えばお隣台湾では、参加者がとても積極的で、しっかりとPRにつなげて、店頭にもロゴを飾り、それによって売り上げが伸びているということでした。

2年に1度ですがいつもカカオアワードに選ばれるカカオ豆チョコレートは私もチェックします。とんでもなくおいしくてわすれられないカカオがあって、その生産者に会いに行くこともありますので、出会いを生んでくれる場所になっています。
そしてチョコレートアワードについては、年々認知度は上がってきていると思います。本当にフェアな大会なので、たとえ有名なチョコレートメーカーだったとしても無名の小さな工房に勝てないことだってあります。ブラインドテースティングで商品名やブランド名は伏して、味だけで勝負するからです。
一般審査についてはスコアを付ける側のほとんどは食品関連やジャーナリストですが、中にはトレーニングが十分ではない人も交じります。ただそれが平均値をとったスコアにおしなべればなるので結果としてよいのだということでした。
最終選考はカカオ産地にも足繁く通い、カカオに精通している人、味覚に精通している人によって行われ討議と投票によって、金銀銅を決めています。
生産国大会が数年前から開催されるようになりましたが、カカオに精通したチョコレートメーカーが逆に多いので、こんなすごいチョコレートがあるのかと驚くようなものも出てくるようになりました。

私の選択方法としては、このICAで受賞する=世界的に様々な味覚を持った人が美味しいと思うもの として多くの受賞チョコレートブランドから日本に紹介するようにしています。
それともう一つはそのチョコレートブランドがダイレクトトレード(直接取引)でカカオを調達、もしくは自分たちでカカオの生産を行っていることです。

上記のアワードには出品していないところも多数ありますので、受賞していない=品質がそれほどでもない、ということにはならないというのが1つの理由と
カカオに関していえば、発酵している・していない だけで品質が決められるものではなく、そのカカオの特徴・どんな味に仕上げたいのかという意図によるカカオの発酵、乾燥のコントロールをしているカカオがすばらしいからであり、そうすると同じカカオであっても答えは1つだけでないということになります。
渋みが出るとしてもフルーティーさを残したいのか。
渋みがなくまろやかな風味にしたいのか。
それだけでもカカオの発酵からやることは変わってきます。
ですので、カカオについては、チョコレートの作り手とカカオの生産者の二人三脚で、同じ風味のゴールを目指して生産しているものが最もおいしいカカオだといえるのではないかと考えています。

ショコラティエがダイレクトトレードをしている場合、たいていは農園に行くときに自分のチョコレートをもっていき、一緒にテースティングします。そうすると、農家の人たちは自分たちのカカオはこんな味のチョコになるのか、ということを理解できます。私も農園に訪問するときは、その農園のカカオ(もしくはその産地の)と、全く異なる産地のものをもっていって一緒に食べるようにしています。農園の人はみなさん、他の産地もとても興味深く聞いてこられるので、食べ比べるのは絶好の理解につながると思っています。
またカカオはその産地、品種、風土によって大きく異なりますので、どれも押しなべて同じようにすればいいというものではありません。それぞれのカカオにとってそれぞれの解があって、たとえばニンジンと玉ねぎどっちが美味しい?と聞かれるくらい比べられないとも言えます。ただ、腐った人参と、美味しく健康的で栄養素が豊富な人参という違いはあります。そこを見極めていかないといけないのだと思います。そうなったときに、顔が見える人から直接買う場合に、腐った人参はほぼ入ってくることはないと言えます。(ほぼ、というのは、、買い手と売り手に信頼関係がない場合に、サンプルとは全く違うカカオを送ってくることがありえるので、100%ではないという意味です)
信頼とフィードバックの循環があることと、ダイレクトトレードをすることで、市場価格に振り回されず、良い取引ができることはトモエサヴールが選ぶチョコレートのポイントのひとつです。

はい。何が何だかわからなくなってきましたね(笑)

結論としては、上記の品評会はある種の指標として役立つので受賞ラベルがあればひとまず安心してもいいといえる。
そのうえで、ダイレクトトレードのショコラティエから購入することでトレーサビリティーもとれていて、作り手の意図する味わいのチョコレートになっている可能性が高い。
そこから信頼できる人のセレクションの中から選ぶ安心感をもっていただく、そのための機関としてトモエサヴールはカカオ産地からこだわって訪問をつづけながら、チョコレートの選択をしています。

フリスホルムのチョコレートにバッドフェルメーションという名前のついたチョコレートがあります。直訳すれば「悪い発酵」という名前。このカカオはほとんど発酵していないカカオで作られていますが、クリオロのDNAを多く持つカカオであるため十分な発酵をさせなかった場合ののびやかなフルーツ感に着目し、わざとそこで発酵をとめたチョコレートということなんですが、これが、カカオの品質の正解が1つではない、ということを表しているといえます。

ここで①②に戻るわけですが、トモエサヴール自体が評価機関的な役割を果たしているといえます。ICAでの審査では世界的な評価、ですがトモエサヴールでの評価は「日本人の味覚として」というものも加えています。そんなわけで、常連で受賞していても日本に紹介することがないチョコレートも存在するのです。

良いチョコに出会いたい方にはぜひ、トモエサヴールで、チョコ体験をしてみてほしい。そこからスタートしていただいて、自分の好みを探す旅に出てもらえたら嬉しいと思っています。

②チョコレート品質のスタンダードを提供する機能として

Bean to Bar との出会いは、複合的に起こっていました。
味の衝撃を受けたものとしては、
①で書いた小方さんのチョコレートサンプル。
それから、その少し前に、現minimal bean to bar ディレクターをされている朝日さんの作られた
アルアコ族のカカオを使ったラフグラウンド(粗挽き)チョコ。
今まで私が知っている「チョコレート味」とは全く違う、チョコなんだけど、それだけでは表現しきれない
こんなにも豊かな香りと味わいをカカオがもっていたのか、という驚き。
そうですね、缶コーヒーがずっと、「コーヒー」の味だと思っていたのに、丁寧にドリップした
焙煎したてのコーヒー

それから、私と、世界中の当時bean to bar を牽引していく存在としてカカオ豆を小規模でも提供していた
アケッソンズのベルティルアケッソンさんとの出会い。

それからオランダで開催されていたチョコレートとカカオのイベント。とくにスピーチが多いのが特徴で、
様々な生産者、Clay gordonさんやMaricel presillaさん、Martin Christyさんなどのお話を聞くことができた
イベントへの参加で、こんな素晴らしいイベントがあるんだ!と思いました。
スピーチで、さまざまな人がカカオ産地での取り組みについて教えてくれたことは、私の今後の
仕事の在り方を決定づけてくれたと言って過言ではありませんでした。

カカオを作っている人の顔が見えて、生産者が見えて、商品になるまでの工程がとてもクリアーで、誰も
泣いている人がいない(搾取されている人がいない)チョコレートを販売したい。

これが、まず私の中の1つ目の指針となりました。

そして、日本で文化として醸成するためには、嗜好品であるからゆえの「美味しさの追求」は必要不可欠です。
そのため美味しい高品質であると自信をもってお進めできるチョコレートでなければ、お客様は継続して召し上がる
ことはない、、、結果、Bean to bar という全体に対しての評価を第一印象で悪くしたりすることのない期待以上の
美味しさを届ける、、、ということが2つ目の指針です。

そのため、インターナショナルチョコレートアワードの審査に参加し、受賞しているチョコレート=世界的にも
その品質と味わいの評価を受けているチョコレートというのは一つの目安としてもわかりやすいと考えました。
そこで、22014年から、審査に参加するようになりましたので今で審査に加わる用になって6年目になりました。

世界の各地で行われるため、一般審査はやはりその土地の方が多いです。そのためいろいろな審査員の評価が
どのように行われているか、どんな反応をしているかも見ていました。食文化の背景が違う人にとっての「共通の
美味しさ」がどんなものなのかというのは非常に興味深かったからです。全く理解できない会話があったことも
あるのでそんな話もいずれしたいなぁと思います。

審査をしていくなかで、毎年出会うチョコレートがあります。毎年出会うからといって、必ず同じ賞がとれる
わけではなく、あくまでもその年のサンプルを評価します。そこに一切の忖度はありません。
本当にフェアに審査は行われています。

またこの数年でいろいろなショコラティエと出会い、チョコレートを食べてほしいと言われることがあります。
そんな中で、もちろんチョコレートはいただいて、フィードバックをします。数年のうちに驚くほど味わいが変化
していくブランドというのがあります。

誰しもが、最初からうまく作れたわけではなくて、何度も何度も繰り返す中で気づきが生まれて進化していく、、、
そんな様子がうかがえます。
最初の数年はただ、フィードバックだけをしていたブランドで、ある年を境に、とても美味しくなったブランドが
いくつかあり、そういうチョコレートは、その時点で日本に紹介することを決めて紹介しています。

このブランドの成長を見守り、お客様のファーストインプレッションがまず喜ばれるものになること、、は、
そのブランドにとっては長期的な「待ち」の時間であったかもしれませんが、その後のブランド人生においては、
愛されつづけるのであれば、とても有意義な待ち時間だったと思えます。

このところたくさんのブランドが日本に紹介されるようになり、私としてはもっと見守ってフィードバックを続けて
いきたかった、、、と思うところもあります。
そのようなブランドがきちんと成長し、唯一の存在意義をもって存在し続けられるようにいることを願います。
どうか、売れないからビジネスにならないと、ポンっと捨てられたりしないように、、、と草場の影から?願うところです。

長々と書きましたが、トモエサヴールで扱っているチョコレートは、選びに選んで美味しさや驚きを届けることができる
ブランドの紹介になります。Bean to Barといえば、まずは、ここで試してもらえば、いろいろな新鮮な驚きに出会える
と思います。

今回初めてセットなんてものも作っているので、ぜひお試しいただけたらと思います。

次はカカオのお話を書きたいと思います。

①チョコレート品質のスタンダードを提供する機能として

こんにちは。トモエサヴール代表のさつたにかなこです。
昨日minimal bean to bar の代表山下さんが開催されていたインスタグラムのライブを拝見していました。
丸山珈琲の代表との対談をライブで行うもので、カップオブエクセレンスのようにカカオの品質を品評する
機能はないのか、という話が出てきました。とっても良い話題だと思いました。

これは、私もBean to Barという小規模生産で、カカオ豆の加工から手掛けるチョコレートが沢山でてきたころ、
同じことを思いました。

それで、私の思っていることを書いていきたいと思います。時系列に話をしていくととんでもなく長くなりそうです。
ちょっとづつ書いていきますね。

私が日本にbean to bar を輸入し紹介するようになったのは2013年です。それまでは、他の企業の輸入商社さんに
アドバイザーとしてかかわらせていただいたり、そのもっと前は、販売員としてチョコレートの販売をしていました
がそのどちらもBean to Bar ではありませんでした。
販売員をしていたころシングルオリジン、と呼ばれる単一の国のカカオを使ったチョコレートというだけでも革新的という
扱いだったのですが、そのチョコレートの先のカカオを勉強しようと思ったときに、驚くほど情報がありませんでした。

唯一日本語でカカオ産地の情報が読めたのは、当時前職を離職され、カカオの旅に出ていたカカオハンターズ小方真弓さんが
富澤商店さんのホームページ内で書かれていた可可見聞録じゃないかと思います。

そこから時を経てお会いしたのが小方さんが、チョコレートブランドとしてのカカオハンターズのチョコを発表される、という
ことが決まっていた2013年。
試食サンプルとしてアルミホイルに包まれたチョコレートの小片は、今まで食べてきたチョコレートとは全く異なる味わい
があって、衝撃を受けました。私はそのチョコレートと小方さんのカカオをもって欧州のショコラティエたちとたくさん話を
することになりました。

「チョコレートって何なんだ!」

と思いました。
私たちが、「チョコレート」と呼んでいるものは、子供のころから慣れ親しんできた、大手メーカーのチョコレートだと思いま
すが、おそらく、同じ単語を使っている、別の食べものと出会ったのだと思います。
ただ、この同じ単語を使っているが故に、わかりづらくしているBean to Bar というものがあると思います。

次のブログに続きます。

エリタージュ応援セットお買い上げありがとうございました。

こんにちは。ホームページのブログをアップするのがとっても久しぶりになってしまいました。ごめんなさい!
代表のさつたにかなこです。

新型コロナウイルスの世界的蔓延によって、今までかつてない状況に世界中がおかれることになりました。チョコレートの業界も
この深刻さは同じで、まず工場がストップせざるを得ない。
物流が止まっている。
現金のキャッシュフローが急速に悪くなり経営状況が悪化する。
など、様々な問題が出ています。

そんな中でも希望を捨てずに、何なら、これを機会に新しいことに挑戦したり価値を生み出したりしていきたい、、、そう考えています。

2月のバレンタインイベントの後半くらいからコロナ問題が深刻になり始め、来店客数が減少傾向にあり、、その後ホワイトデーのイベント
は開催できたものの短縮営業のため、売り上げは予算の5分の1くらい。
その後予定していたイベントはすべてキャンセルになり、そのイベントのために輸入していたチョコレートは行き場を失い、弊社の商品
ストックは昨年の約10倍というとんでもない数字になりました。

それはでも誰のせいでもないのですが、、、私が今考えることは店頭でお渡しできなかっただけでこのチョコレートを食べたら笑顔になって
くださる人は日本中にたくさんいらっしゃるわけで、、、その方たちに、ここで買えるよ、という情報が届くことや、オンラインでのお買いものの
面倒くささやハードルを無くしていただくこと、、、そんなことをどうすればいいのかを考えています。
なるべく、インスタグラムやFacebookなどで商品の情報を上げていますが、インスタグラムをそもそも見ていない方には伝わりようがありません。

それで皆様にお願いがあるのですが、お友達でチョコレートがお好きな方や、普段バレンタインにはチョコレートを食べているよ!という方。
またスペシャリティーコーヒーやワインなど嗜好品が好きな方へぜひご紹介いただけたら嬉しいです。
初めて召し上がっていただく方に、いろいろお試しいただける「はじめてセット」を作りました。
こちらは大変お買い得になっているので最初にお試しいただく方にぜひ。もちろんリピーターの方が購入いただいてもいいですし、母の日のギフトとして
ご利用いただいてもOKです。

さて、22日までお楽しみ袋と、フランスフェア、エリタージュ応援セット、ドネーションTシャツ販売を行っていました。たくさんの方にお求めいただけたこと、
改めて御礼申し上げます。

集計ができましたので、こちらにてご報告させていただきますね。

ドネーションTシャツが15枚=45000円
エリタージュ応援セットの販売額が 26名の方にお求めいただきまして、183000円。
その半分を寄付金として送付するので、91500円
計136500円
を、エリタージュベトナムカカオ発酵施設へ送付させていただくことになりました。

昨日エリタージュのCEOアーノードスタンジェルと話していて、この寄付金は支払いが滞ってしまっている、現地スタッフのお給料へあてることになりました。
現在エリタージュのベトナムの会社とフランスの会社と2つあるのですが、どちらもキャッシュフローが悪くなっていて現金がない状況になっていました。
数日前に融資を受けられることが決まったので、また事業はスタートできますが、融資は返すお金ですので、、なんとか良い経営状況になればと思っています。

トモエサヴールとしてはこの売り上げでは弊社の利益自体はまったくありませんが、早く現在庫をお客様へ送り出し、新たな発注をかけられるようになること、、、
それが一番です。たくさん注文できること=ショコラティエたちとのビジネスが良好に回るということだからです。

お客様には美味しく体に良いチョコレートでハッピーになっていただきたいし、
ショコラティエにはしっかり稼いでもらって、そこからまた生産者へと支払いが潤沢にまわっていってほしい、、、、そう思います。

自然はまったなし。カカオだって実ればそのタイミングで買い取らなければならないです。そのタイミングでちゃんとお金があって支払いができるようにしたい。

私の苗字さつたには、珍しい苗字ですが、通行手形を渡すような札所の意味がどうもあるようです。ある意味今の仕事というのは、ショコラティエとみなさんを結ぶための仕事。
チョコレートはその手形の札、、、そんなふうに思うと自分の苗字がこの仕事とぴったりなのだなぁ、、なんて思ったりします。

いったん、この応援企画は終わりますが、私たちの取り組みに終わりはありません。ぜひ応援し続けてもらえたら嬉しいです。
そしていつもどんなに大変な時でもそっと寄り添う美味しチョコレートでハッピーでいてほしいです。

エリタージュ応援セットのポストカードは忘れたころに届くと思っていてくださいね。これからアーノードに依頼する予定です!

本当にありがとうございました。

International women day & ミモザの日

こんにちは。代表のさつたにかなこです。久しぶりのHPでのdairy ブログです。

今日は、大阪の事務所近くのレンタルスペースにて、4時間限りのオープンオフィス(商品販売会)&セミナーでした。
連日のコロナウイルスの影響で外出を控えている人も多いので、そんな中での開催でしたが沢山の方にお越しいただき感謝です。

今朝家を出る前にニカラグアのチョコレートブランドmomotomboのオーナーの1人である女性、オルガさんから、international women’s dayのメッセージが送られてきて、あぁ、今日は国際女性デーだった!と思いだしました。なじみがない日だと思いますので、簡単に説明しますと、

1904年3月8日にアメリカ合衆国のニューヨークで、女性労働者が婦人参政権を要求してデモを起こしたことから始まり、1910年にデンマークのコペンハーゲンで行なわれた国際社会主義者会議で「女性の政治的自由と平等のためにたたかう」記念の日とするよう提唱したことから、1975年に国連が3月8日を「国際婦人デー」と定めました。それがこのinternatilnal women’s day の由来です。
特にカカオ産地で厳しい政情の場所では女性の人権がまだまだ弱く守られていないように思われる、、、そんな場所で、カカオを通して女性の生き生きと働き自由に生きていけるように活動している仲間のことを想います。また、大変な場所であるアマゾンの地でそれでも朗らかな笑顔でカカオの歌で出迎えてくれた、女性協同組合の皆さんの笑顔なんかも思い出します。私自身も積極的に女性のカカオ農業組合などのサポートできるような活動を、、と考えて日々活動をしております。女性を守るという言い方をすると、女性をえこひいきしているように聞こえますが、私たちの生きている日本とは全く想像もつかないような環境の中で生きている女性がいるということも事実です。私は命あるものみな、だれからも侵害されてはいけない尊い命だと思っているので、すべての人が安心して生きていける世の中であることを願っています。

 

トモエサヴールで扱っているチョコレートで、女性をサポートしているチョコレートで、真っ先にお勧めしたいのは、オリジナルビーンズのファムドヴィルンガ、クリュヴィルンガです。ファム=女性 という意味です。

内戦の長く続いたコンゴにおいて、真っ先に狙われてしまう弱い立場である女性や子供。そして、絶滅危惧種であるヴィルンガ国立公園内に生息するマウンテンゴリラたち。ゲリラによって虐殺されたマウンテンゴリラの映像はとてもショッキングなものでした。コンゴでは、都市部から遠く離れた農村部には、政府も機能しておらず荒廃している環境の中で電気や水道といったインフラも整わず、単純な日常の暮らしも、例えば水をくむ、というだけでも重労働になってしまうようなエリアです。また情報も断絶しています。毎日の日常が、肉体的にも精神的にも政治的にも安心して生きていける環境にない厳しい状況にある人たちが多くいるという事実。そんな中、女性が経済的に自立できるように、積極的にオリジナルビーンズがサポートするカカオ発酵施設での仕事について女性の雇用をサポートするほか、女性に識字率を高めるような講座を行ったり、子供の保育施設を作ったりと、さまざまな形でこのエリアのサポートに入っています。ヴィルンガ国立公園の周辺にカカオ農園をつくることで、その自然保護区域を守る働きもあります。オリジナルビーンズのサポートの入っている場所では、15.000の農家が地域全体でオーガニックカカオを生産し、収入が3倍になり、農場での森林伐採率が最大50%減少しました。→ソースはオリジナルビーンズのサイトより

チョコレートはハイカカオの甘さすっきりミルクが、ファムドヴィルンガで、
モレロチェリーのような酸味と、ボディ感のあるチョコレートらしい味わいのクリュヴィルンガがこの土地のカカオの味わいです。
ご興味をお持ちいただいた方はぜひ、一度お試しくださいね。 商品はこちらに掲載しています。新宿ルミネ2に入っているメドウ様でもお求めいただけます。

こんな日があることをきっかけに、少し、日常に食べているチョコレートの中にはこうした活動をしているチョコレートがあることを知っていただけたら嬉しいですね。

2020年度バレンタインへの取り組みと新規取り扱いブランドのご案内

こんにちは。トモエサヴール代表のさつたにかなこです。
多忙にかまけて、HPのブログ記事を書くのは本当に久しぶりになってしまいました。それでもHPを訪ねてくださり、オンラインショップもご利用いただき本当にありがとうございます。牛歩の歩みではありますが、より買いやすく、より伝わりやすくするための努力をチームメンバーの皆とアイディアを出しながら日々改善、改善に努めております。これからもお付き合いいただければ幸いです。
今日は、今準備を進めている来年のバレンタイン期に新規にご紹介するブランドについてご紹介させていただければと思います。

トモエサヴールでは、単に商品を輸入するだけでなく、常にチョコレートメーカーと伴走しながら時には商品開発に及ぶところまで一緒にパートナーとして取り組んでいます。またその取り組みの背景を理解し、お客様へお伝えするべく原材料となるカカオ産地へも赴き実際に彼らがどのような取り組みをしているか確認し、消費国からサポートできることはないかいつもアイディアを考え巡らしており、一緒に行動することで見えてくることがあるので、
時間も手間もかかったとしてもなるべくその部分を大事にしたいと思っています。1枚のチョコレートを購入するという、そのアクションがもつことの意味がたくさんあることを皆さんとシェアできたらと思います。

それでは本題です。

2020年皆様へご紹介する新規チョコレートブランドは、3ブランドあります。
バレンタイン特設会場にてご紹介スタートする予定にしております。
(バレンタインの情報は、各ショップ様の情報が公開になりましたら、改めてご案内をさせていただければと思います。)

QANTU <カントゥ>

カナダ・東海岸側モントリオールからのBean to Barブランド、Qantu<カントゥ>をご紹介します。カントゥというブランドネームは、ペルーの国花Cantuta buxifoliaから来ています。ペルー出身のElfi Mardonado エルフィマルドナードと、旦那さまのMaxime Simard マキシム シマードの2人で作るチョコレートです。エルフィの出身地であるペルーのカカオを使用したチョコレートです。
彼らとの出会いは、実は時はさかのぼり、2016年、ペルーから招待してもらった、カカオ産地の視察ツアーでした。彼らが本格的にチョコレートを販売し始めるそのまさにスタートの年に一緒にカカオ産地を旅していたことからとても感慨深く感じています。そのツアーは40名ほどの世界中の人が参加していて、私は、エスコヤマ様と同行していて簡単な通訳などもしていててんやわんや。実はその時の出会いは必死すぎてあまり覚えていないんです。でもその時の集合写真を見ると、ちゃんと一緒に写っていました。運命を感じます。

2年後になる2018年に、彼らが友人づたいに私にチョコレートを届けてくれました。(なんとその友達というのは、imalive chocolateのはるかさんでした。はるかさん、ありがとう!)そのチョコレートの中でも特にBagua アマゾナスのカカオを使ったチョコレートは私の中で電流が走るくらいに美味しかったのです。そこで、すぐに連絡をして何がこの味わいを作っているのか、知りたいと連絡をしました。たった2軒のカカオ農家さんから厳選してカカオを購入しているというエルフィ。すぐに紹介したい気持ちをぐっとこらえて、産地と、彼女たちの工房を訪問してから、決めよう、、と思っていました。2019年の夏、その機会が訪れました。本来ならば、収穫時期が終わるとカナダへ戻ってしまうところを、7月に来秘する私を待っていてくれました。そしてその産地との取り組みの仕方や、チョコレートづくりを見て、幸せなオーラだけが詰まったチョコレートだと実感。皆様にご紹介できる運びとなりました。チョコレートについては、また追ってご紹介させていただきたいと思います。

FUWAN Chocolate <フーワンチョコレート>

台湾 最南端に位置する屏東県東港のフーワンチョコレートです。
この地はカカオ産地として近年カカオ栽培に力を入れているエリアです。チョコレート好きな方ならもうご存知かもしれませんね。彼らとの出会いは、カカオ農家さんたちへのチョコレートの講義に講師として2016年に招聘していただいた105年客家可可產業培力計畫というプログラムの会場がフーワンチョコレートだったところから始まっています。当時は、現在独立しているJade Leeさんが、チョコレート製造長を務めていて、これからBean to Barを本格的にフーワンでも作っていくぞ、というところでした。(現在はJade Leeさんはご自身のブランドを出されています。)作ったチョコレートを食べてフィードバックをしてほしい、という熱意は他のエリアの人よりもずっと高くて、夏に伝えたことを、その冬来日した時にもってきてくれたサンプルではすでにクリアしている、、というスピード感が全く違うな、、と感じたのがフーワンチョコレートでした。写真に写っている真ん中の男性 Warren Hsu ウォーレンシーが、カカオの発酵からさまざまな実験を繰り替えし、記録し、現在台湾カカオの使用シェアでは1番となっていて、有数の漁港でもある東港の味わいを活かした、桜えびのチョコレートや、台湾茶を使ったチョコレートなど、台湾らしい味わいのBean to Bar を多数発表しています。インターナショナルチョコレートアワードでも2019年の世界大会では見事数々の賞を受賞しております。2020年ご紹介するチョコレートについては、また、改めてご紹介していけたらと思います。

 

FOSSA CHOCOLATE <フォッサチョコレート>

左からチャリス・ジェイ・イリナ、フォッサチョコレートの創立メンバーです。チャリスとジェイがチョコレート製造を担当、イリナがPRなど販売のコミュニケーションを担当しています。まだまだ若いこれからのBean to Barの未来を担う世代、、そんな気がします。フォッサというのは、マダガスカルに生息する動物の名前から来ているそうですが、初めてBean to Barを食べて感銘を受けたのが、カカオ産地マダガスカルの豆を使ったものであったことに由来するそうです。

私と彼らとの出会いは私が審査に参加しているインターナショナルチョコレートアワードです。何度も複数のチョコレートを受賞していて、私ももちろんテースティングをしておりましたが、作っている本人たちに会える機会がなかなかありませんでした。今年やっと、マレーシアを訪問した際に、帰国時に僅か10時間のシンガポールトランジットの時間を利用して、彼らの工房を訪問しました。

工房は、大きな工業地帯のような場所にあり、厳しいセキュリティーを抜けて、工業団地の一室のような場所にあります。複数の場所で商品を販売するためには厳しい法律があり、その条件を満たさなければならないため、店頭で製造したものを販売したりできないそうで、そのため施設の整った場所で作っているそうです。カカオ豆の保管とチョコレート製造の場所はしっかり区別がされてて、まだまだ小規模といえど、しっかり作っているのがわかりました。そして、彼らと限られた時間の中で沢山話をして、テースティングをさせてもらいました。今回輸入することにならなかったチョコレートもあるのですが、さまざまなテストバッチでいろいろな味わいを見つけ出すトライアルをしていて、これからが楽しみなブランドであることを実感。一緒にやっていこう!ということになりました。輸入直近に、オリジナルモールド(チョコレートの型)が完成し、35gから50gのチョコレートバーに変更になりました。パッケージの美しさも、プレゼントにも喜ばれそうな予感がしております。今日は、まずは、ブランドのお披露目としてのご紹介ですが、追って商品もご紹介していきたいと思います。

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これから沢山の魅力的なチョコレートが紹介されている中で、どれを買おうか、、と選ぶ時間も皆様にとって楽しいひと時ではないかと思います。
上記3つの個性あふれるチョコレートメーカーをぜひ、体験していただければと思い、まずは、ブランド取り扱い開始のご案内をさせていただきました。

これからどんなチョコレートがやってくるか、、、ご紹介していきたいと思います。
どのチョコレートもそのチョコレートを紹介する理由があるチョコレートばかり。
誰かのお気に入りの1枚になるだろうことに、私もワクワクしています。

カカオとチョコのストーリー② 見えにくい、けれど体験した人には驚きのカカオの味わい!

こんにちは。トモエサヴール代表のさつたにかなこです。

トモエサヴールのできたいきさつはカカオとチョコのストーリー①に書いてみました。

2013年(特に注目のBean to Barを筆頭に)板チョコレートだけを集めるというところからスタートし、その世界を深く見つめることでまた新たに見えてくることがたくさんありました。その前年のバレンタインではカタログ上で板チョコレートの特集をすると、そのチョコレートたちが軒並み通常よりも多数売れたことが、実際に見える場所で作ろうというのがアイディアでしたが、当時は板チョコレートはバレンタインチョコレート商戦の中ではわき役扱い。本当に成功するのか?ドキドキの中でのスタート。当時、カカオハンターの小方さんが、ご自身のブランドのチョコレートを発表される直前で出会ったのも大きな出会いのひとつでした。
小方さんの試作のチョコレートを食べたときの驚き。今まで食べたことのないような、果実の味わいで、バナナやレーズンなど様々なフルーツの味がチョコレートからするのです。今まで食べてきたチョコレートと、「チョコレート」という同じ単語で話されるものの、全く違うものを食べているように感じました。
チョコレート人生でも本当に強烈なインパクトで私のカカオとチョコレートへの思いが変わったターニングポイントだったと思います。(その後デビューしたカカオハンターズのチョコレートで同じ思いの方はたくさんいらっしゃると思います。)
カカオを楽しむチョコレートは、見た目だけではわからないけれど、食べてさえもらえば、きっとたくさんの人に愛されるはず!と確信した瞬間でした。

ボンボンショコラを食べているとき、チョコレートを食べているようで、例えば中のフィリングのラズベリーだとか、オレンジだとか他の味わいを含めての楽しさだったものが、小さな板チョコレートのひとかけらの中に、そのものが表情豊かな味わいで語りかけてくるようでした。
板チョコレート自体は、プレーンで、ぱっとみただけでは、違いがわかりにくいかもしれません。でも、全部違うのです。
(きっとトモエサヴールのブースで様々なチョコレートを体験してくださっている方はうなずいてくださると思います。)

少し話を巻き戻すと、私がとても影響を受けた、ベルギーのショコラティエ、マルクドゥバイヨルさんは、とても素材を大切にする人で、彼のチョコレートの中にも「無垢チョコ」と呼ばれる、ボンボンショコラの形をしているのですが、中にフィリングが入っておらず、板チョコのボンボンショコラ版のような形のものがありました。それで、ミルクチョコやダークチョコの、「カカオの味わい」を楽しんでね、という彼のメッセージを感じました。ドバイヨルさんのエスプリに出会って、カカオにもどんどん興味がわいて、世界地図を広げる日々を過ごしたかもしれません。
ちなみにトモエサヴールのサヴールという言葉は、ドバイヨルさんの言葉から覚えたフランス語です。単なる舌で感じる味(taste)よりも、そこに+アルファされた旨味や奥行、そんなものを含めての風味をSaveurと呼んでいます。香りを大切にする国から学ぶことは多いですね。

カカオを感じるチョコレートたち。口に入れたら広がるSaveur。
言語化できない、心がザワザワするような、記憶を呼び覚まされるような、ある感情を強く揺さぶるような、そんな 味覚(甘い、酸っぱい、苦い、塩辛い)といったものだけでは表現できないものが確実にそこにあります。
その言葉にできないようなもの、が多くの人を惹きつけてやまないのではないかと思います。

ぜひ、そんな驚きのSAVEURを体験してくださいね。

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カカオとチョコのストーリー① 2011年

こんにちは。代表のさつたにかなこです。

今日は2019年1月9日。これから、またバレンタインチョコレートイベントが各地で始まる。
その夜明け前の時間。いろいろな準備をしながら足りないものがないかそわそわドキドキしつつも
とにかく万全の準備に備える時間。
それでいて、今年紹介するものは決定しているのでもう1人のちょっと上のほうから見ている
もう1人の自分はすでにその先を見てこの後自分が何をしていけばいいのか、という「仕事」の
根本的な部分を見つめていたりします。

今日はそんなちょっともう1人の自分の話です。

トモエサヴールがスタートするより3年前前職のチョコレートショップの仕事を辞めたときのこと。
私はチョコレートではなくカカオバターを使った美容用品を作ろうと思っていました。
チョコレートの原料であるカカオに含まれるカカオバターをカカオ産地では肌に塗ったりしていますし
現在でも口紅や、リップクリーム、あとは衣料品ですが浣腸にも使われていると。体にやさしい保湿バターの
美容品を作れたらいいなぁと、化粧品製造メーカーで試作品などを作ったりしていました。

しかし、その化粧品の案はうまくいきませんでした。
想像以上に資金のいる内容で、お金ゼロ・コネゼロ・美容品の販売経験ゼロでは雲をつかむより難しい話だったのです。
今であればよくわかるのですが。アイディアというのは、「思い付き」とは違うということを突き付けられた瞬間でした。
自分がその現状把握をできていなかったんですね。

白紙になった。そうなると、生きていくためにはとにかく働かなければなりません。
もう大人ですから自立していましたし、結婚もしていないので、自分の生活費は自分で賄わなければなりません。
それまで1年かけてためたお金は、世界のチョコレート市場や文化を自分の目で見ておきたくて、
10月のサロンドショコラを自費で勉強に行くということに使っていましたから、手元にさほどお金は残らない生活。
そんな中でチョコレートバイヤーをしませんか?というお話を以前からお世話になっていたNさんにお声がけいただきました。
ただ貿易についての知識はゼロです。そのためアルバイトをしながら、貿易のイロハをNさんについて学ばせていただきました。
チョコレートについての知識はある、じゃぁそれをどうやって生かすか、、、最初は仕事にもならない、でもやってみなければ
できるようにはならない。その間とてもじゃないですがお金をくださいとは言えないから、生活はバイト代で賄い、
持っているお金をはたいて、時には持っているものを売り払って、海外の商談現場へと同行させてもらいました。
ショコラティエと確認しなければならないこと、必要な書類、そういったことと同時に全く話せなかった英語も勉強しなければ
ならないし、専門用語も出てくるのでそれらも学びます。
そして、表には出ない、バイヤーとなりました。
普通の人が楽しんでいることは全部、お預けです。小さな家に引っ越して、ほんとに何もない部屋にしました。
100%人生を仕事に集中。

その後、実際に1年を通しての業務の流れを体感していき、もう1年と2年が過ぎたころ,相変わらず世界各地へと訪問
していました。
そこで「板チョコレートだけを集めたイベントを作らないか?」というお話を阪急百貨店のバイヤー高見さんから頂きました。
2013年の初夏でした。

当時私自身は、技巧を凝らしたチョコレートから、素材である「カカオ」を感じられるチョコレートに
どんどんとひかれていっていたこと、2011年であった海外ショコラティエから「Bean to Bar」について
のお話をきいていたこと、いろんなことが結びつきました。すでに訪問していたNYのクラフト
チョコレートブームも結びつきました。自分のお気に入りの理想的なお店もすぐに浮かびました。
(今でもそのセレクトショップのオーナーとは親交を深めています。彼のお店が日本にできることも感慨深いです。)

チョコレートの華やかな世界に、泥臭くもがいている水面下の足のジタバタは必要ない、、、そう思ってこの部分はあまり
話してこなかった部分です。
最近では、いろいろな人から「同じ仕事がしてみたい」「海外で活躍してみたい」と相談を受けることもしばしばありますが、
そんな人たちはたいてい頭の中だけで考えていて小さな一歩を出すこともできずに立ちすくんでいる人が多いように思います。
また海外で働くということに興味がある人が多いですが働くというのは周りを楽にする仕事。自分のやりたいことは自分でお金を
出してするものです。誰かの役に立つ仕事をするという視点ではない人はおそらく仕事にはならないと思います。
また運のようなものもあると思います。それはずっとその世界を見ていたからこそ、今がその時とつかむもので、まぐれという
ものではないように思います。運をつかむ準備ができている人がつかむのだと思います。
バレンタインの会場ではそんな方から仕事をしてみたいというお話をされることもあるので、もしかしたらちょっとこういう私の
泥臭く、カッコ悪く始まったその部分や見えない苦労がたくさんあることを知ってもらうと参考になる方もいらっしゃるのかなと。

しかしながら、そんな中でももがいているなりに、手を差し伸べてくれた人や、「運命の出会い」のような不思議なものに導かれて、
こうして仕事をしていると思います。いろいろな見えるご縁、見えないご縁に感謝しつつも当時の極限までそぎ落として
頑張っていた時代があったからこそ見える世界があると思うと、「何もない」ことが当時はとても大変でしたが掛けがえのない
財産だと思います。

こうして私のBean to Bar という世界との深いつながりができていきました。
今そのつながりを細い蜘蛛の糸のようなものから、左右前後に織りなすようにして、いろいろな人へバトンを渡し、強い絆を世界を
包むように作っていけたら、、、と思っています。

【ニカラグア訪問記】⑤発酵施設 農家さんの自分のカカオへの関心の高さ

カカオ農園をいくつか見せていただいたのち、また川をボートでエルカスティージョまで戻り今度は協同組合の持っているカカオ発酵施設へお邪魔しました。

待っていたのは、ちょっとご年配の農家のおじいちゃんたち。挨拶してみましたがあまり反応なく座っていらっしゃいます。その間に他の同行者は、カカオの乾燥台や、発酵施設などの見学に行きました。私は目の前におかれた3つのカカオサンプルに注目。

このカカオの3つのうち1つは、地元のチョコレートブランド「モモトンボ」が買い取りを拒否した豆だそうで、ブラインドになっていて、どんな味や香りがありどう違うのか見てみようと思いました。

カカオ豆に近づいたとたん、、、、

びっくりする速さで、おじいちゃんたちが私の横にぴったりと(笑)
やはり自分たちが作っているカカオ、どんな評価をされるのかとても興味をお持ちなのだとひしひしと感じました。

他の施設を見ていたミッケルも戻ってきてテースティング。私も何を選ぶのかが興味があります。
そして、彼が選んだカカオは、私が一番苦手だと思ったカカオでした。そのカカオには可能性があり味が複雑になる予感があるそうです。私には、動物的な香りを感じて苦手なカカオ豆でした。ますます、カカオそのものから味を予測するということは難しいと感じました。カカオを毎日触って、毎日向き合っているからこそミッケルは私が苦手だと思ったカカオからもポテンシャルを感じとったのでしょう。私は自分が作っているわけではないので、まだまだカカオからチョコレート、その可能性について経験値として紐づいていないのだなぁと実感させられた出来事でした。

ERITHAJ カカオフェルメントシロップとは?

エリタージュのカカオフェルメントシロップ

これって何?ですよね。今日はそんな説明をしたいと思います。

チョコレートの原料になっている「カカオ豆」こちらはカカオの果実の中に入っている種の部分です。

このカカオの種はカカオの実の中から果肉ごと取り出し、木箱に入れて発酵・乾燥をさせたものです。

まず、カカオはこのように木になっています。直接幹から生えているような面白い姿ですよね。

そして集められたカカオの実は半分に割って中からカカオの果肉ごと種を取り出します。

そして、集められた果肉まるごとの種は発酵させるため木箱の中へ入れます。この果肉の糖分があることでカカオの発酵がすすみます。しかし、果汁が多すぎても発酵に悪影響があるため、この木箱の底に穴をあけて、不要な果汁がそこからポタポタと落ちていき取り除ける仕組みになっています。ここから集めたカカオ果汁は通常捨てられてしまいますが、これを集めて煮詰めて濾過精製したものが、商品となっているカカオフェルメントシロップです。

通常は捨てられてしまうこの果汁たち。これらを使うことで2つの良いことがあります。今まで捨てられていた=価値がなかったものに価値を生み出していることで、カカオ農家への還元が可能です。ベトナムのカカオ農家のほとんどは非常に小さな小農家で様々な作物との兼業農家が多いです。手間のかかるカカオはやめて、他の楽な作物に切り替えよう、、とカカオ生産をやめてしまった農家も多くいます。そんな彼らに続けてもらうためには、一番は高い買取価格の提示が第一です。ベンチェ省はメコン川下流域に位置し、近年、海水の逆流による塩害でカカオが枯れるなどの被害も多くさらに農家の人びとにとっては過酷な状況でした。カカオの買い取りは重量で行われるため、重ければ重いほどたくさんのお金がもらえます。そのため、お金の欲しい農家の人は、カカオ果肉に水を入れて発酵施設に売りに来ることがしばしばありました。水で薄めてしまったカカオは発酵の木箱をいためてしまうだけでなく、カカオ豆を発酵させるのは難しくなる。。そうわかって買わないという選択肢は、エリタージュにはありませんでした。もしもそうしてしまっても買い取る。なぜなら、ここで買い取らなければ、彼らはまたどこかへもっていって売るだけだからです。そんなカカオはシロップづくりに使います。(また、今後そのようなことがないように、カカオのポッド(実)ごと買取りパルプでの買取はなるべくしないようにしていくそうです。こうして新しい価値でマネタイズすることもカカオ農家の人にとって必要なアイディアとなりました。

もう一つは私たち消費者にとって、カカオの可能性をチョコレート以外に理解できることです。果肉は甘酸っぱく、ライチやマンゴスチンのような味わいがあります。チョコレートの味とはまた別もの。そんな味わいでカカオがフルーツであることを実感させてくれます。

2017年の仕込みでは新たな可能性として、ベトナムの食材である、パッションフルーツ、ジンジャー、金柑を漬け込んだ3つのタイプも作りました。そのまま炭酸水やミネラルウォーターで希釈すればとってもおいしく疲れがふっとぶエナジードリンクになります。

使い方もいろいろあるのですが、それはまた別途ご紹介いたしますね!