②チョコレート品質のスタンダードを提供する機能として

Bean to Bar との出会いは、複合的に起こっていました。
味の衝撃を受けたものとしては、
①で書いた小方さんのチョコレートサンプル。
それから、その少し前に、現minimal bean to bar ディレクターをされている朝日さんの作られた
アルアコ族のカカオを使ったラフグラウンド(粗挽き)チョコ。
今まで私が知っている「チョコレート味」とは全く違う、チョコなんだけど、それだけでは表現しきれない
こんなにも豊かな香りと味わいをカカオがもっていたのか、という驚き。
そうですね、缶コーヒーがずっと、「コーヒー」の味だと思っていたのに、丁寧にドリップした
焙煎したてのコーヒー

それから、私と、世界中の当時bean to bar を牽引していく存在としてカカオ豆を小規模でも提供していた
アケッソンズのベルティルアケッソンさんとの出会い。

それからオランダで開催されていたチョコレートとカカオのイベント。とくにスピーチが多いのが特徴で、
様々な生産者、Clay gordonさんやMaricel presillaさん、Martin Christyさんなどのお話を聞くことができた
イベントへの参加で、こんな素晴らしいイベントがあるんだ!と思いました。
スピーチで、さまざまな人がカカオ産地での取り組みについて教えてくれたことは、私の今後の
仕事の在り方を決定づけてくれたと言って過言ではありませんでした。

カカオを作っている人の顔が見えて、生産者が見えて、商品になるまでの工程がとてもクリアーで、誰も
泣いている人がいない(搾取されている人がいない)チョコレートを販売したい。

これが、まず私の中の1つ目の指針となりました。

そして、日本で文化として醸成するためには、嗜好品であるからゆえの「美味しさの追求」は必要不可欠です。
そのため美味しい高品質であると自信をもってお進めできるチョコレートでなければ、お客様は継続して召し上がる
ことはない、、、結果、Bean to bar という全体に対しての評価を第一印象で悪くしたりすることのない期待以上の
美味しさを届ける、、、ということが2つ目の指針です。

そのため、インターナショナルチョコレートアワードの審査に参加し、受賞しているチョコレート=世界的にも
その品質と味わいの評価を受けているチョコレートというのは一つの目安としてもわかりやすいと考えました。
そこで、22014年から、審査に参加するようになりましたので今で審査に加わる用になって6年目になりました。

世界の各地で行われるため、一般審査はやはりその土地の方が多いです。そのためいろいろな審査員の評価が
どのように行われているか、どんな反応をしているかも見ていました。食文化の背景が違う人にとっての「共通の
美味しさ」がどんなものなのかというのは非常に興味深かったからです。全く理解できない会話があったことも
あるのでそんな話もいずれしたいなぁと思います。

審査をしていくなかで、毎年出会うチョコレートがあります。毎年出会うからといって、必ず同じ賞がとれる
わけではなく、あくまでもその年のサンプルを評価します。そこに一切の忖度はありません。
本当にフェアに審査は行われています。

またこの数年でいろいろなショコラティエと出会い、チョコレートを食べてほしいと言われることがあります。
そんな中で、もちろんチョコレートはいただいて、フィードバックをします。数年のうちに驚くほど味わいが変化
していくブランドというのがあります。

誰しもが、最初からうまく作れたわけではなくて、何度も何度も繰り返す中で気づきが生まれて進化していく、、、
そんな様子がうかがえます。
最初の数年はただ、フィードバックだけをしていたブランドで、ある年を境に、とても美味しくなったブランドが
いくつかあり、そういうチョコレートは、その時点で日本に紹介することを決めて紹介しています。

このブランドの成長を見守り、お客様のファーストインプレッションがまず喜ばれるものになること、、は、
そのブランドにとっては長期的な「待ち」の時間であったかもしれませんが、その後のブランド人生においては、
愛されつづけるのであれば、とても有意義な待ち時間だったと思えます。

このところたくさんのブランドが日本に紹介されるようになり、私としてはもっと見守ってフィードバックを続けて
いきたかった、、、と思うところもあります。
そのようなブランドがきちんと成長し、唯一の存在意義をもって存在し続けられるようにいることを願います。
どうか、売れないからビジネスにならないと、ポンっと捨てられたりしないように、、、と草場の影から?願うところです。

長々と書きましたが、トモエサヴールで扱っているチョコレートは、選びに選んで美味しさや驚きを届けることができる
ブランドの紹介になります。Bean to Barといえば、まずは、ここで試してもらえば、いろいろな新鮮な驚きに出会える
と思います。

今回初めてセットなんてものも作っているので、ぜひお試しいただけたらと思います。

次はカカオのお話を書きたいと思います。

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