3月末から4月初旬に欧州へチョコレートの作り手に会う旅をしてきました。その中でも最も印象に残る、南仏ドローム地方ドンゼールという小さな村でカカオ豆からチョコレートをつくるA.morinさんの訪問を紹介したいと思います。
初めてモランさんを知ったきっかけは、パリにあるChocolatitudeで、オーナーのローランスさんに「このチョコレートはBean to Barの中でおすすめよ!」と教えてもらったのがきっかけでした。お店に並んでいるチョコレートは、全部同じデザインで、国旗のシールが貼られていて、こういってはなんですが、オールドファッションなスタイル。ここ数年人気になっているBean to Barはパッケージデザインがオシャレなものが多くて、パッケージだけでも興味をもってしまうものですが、モランのチョコはパッケージだけではそのポテンシャルを見誤ってしまうかも。。。それらは、一口、口に入れるとカカオの香りが特別なチョコレートばかりでした。驚いた私は、作り手である、フランクさんと直接話せるのは10月のパリのサロンドショコラだ!ということで、10月のパリではまっさきに彼のいるブースへ。フランクさんと話しこみ、その情熱と作り上げる味、人柄に大変共感し、工房を訪問させていただくことにしました。モランさんのチョコレート工房はとても歴史が古く、1884年から続く老舗ショコラトリーです。現在製造の中心になっているフランクさんは4代目。
私のスケジュールを調整して訪問がかなったのは、4月の頭。なんと、フランクさんは初めてのお子さんが生まれてすぐ、またイースター前の忙しい時期に被ってしまったのですが快く迎えてくれました。彼の工房へ行くには、ヌガーの産地として有名なモンテリマール駅から車で約30分。モンテリマール駅を降りると迎えに来てくれていました。
駅を出ると周りは、畑、畑、畑。。。そして、出てきたショコラトリーモランの看板。
その先も続くのはこんな道。そして、この道の左側には、モランさんのアーモンド畑の一部がありました。車を止めてもらって、少しアーモンド畑を見学させていただきます。
私が訪問した4月頭は、ちょうどアーモンドの花が終わったころ。でも、たくさんある木の中には、ちょうど花が咲いているものも。桜ととても似た花がとてもかわいいですね。
そして花が終りということもあって、実をつけ始めたアーモンドも。まだまだ小さい実でしたが、見た目は琵琶にも似た実ですが琵琶に比べてずっと固いです。6月くらいになるとマルシェにも並んでいるところを見かけます。
いくつかの畑のアーモンドの木の下にはカカオの殻(ハスク)が肥料として敷き詰められていました。チョコレート作りで出たカカオの殻の有効活用ですね。
アーモンド畑のほかに、チェリーの木もあり、モランさんの畑ではありませんが、近くにはラヴェンダーの畑も。ここで収穫したこれらの素材で昔ながらのヌガーなどチョコレート以外にも美味しいお菓子を作られています。
次の記事で工房の様子をご紹介いたしますね。